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Univers Zeroと村上春樹 [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

ちきゅう座に文章書きました:

とあるバンドの来日公演の楽屋での話 [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

某バンドの来日公演の話。

狭い楽屋にメンバーがぎゅうぎゅう詰めになって何を話しているのかと思いきや

エンタイ! エンタイ!!

との声。

一瞬何かと思ったが、

変態!!!!

と言いたいらしい(フランス語ではHは発音しない)。

何かと思って楽屋を覗くと、なんとエロ本を見ているではないか!!!しかも一冊はニューハーフ系、一冊はスカトロ系!!!

若手の1人は露骨に顔をしかめている。

「誰が買ったんだよ?」と聞いてみると

「オレたちじゃないよ、日本人の女性のファンの1人がプレゼントだって差し入れてくれたんだ」

だそうだ。

うーん、これで彼らの日本の印象はどう変わるのだろうか??

Univers Zero来日!! [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

ベルギーから、チェンバーロックの雄、Univers Zeroが来日する。


一応、ロックだがバスーンやヴァイオリンなどがリードを取るという異色のロックバンドである。

高校時代、その変拍子と不協和音にとにかく圧倒され、それ以来、熱狂的なファンになった。

Magmaを始め、GongのBenoit MoerlenあるいはRichard Pinhasなど、高校時代から憧れたミュージシャンは殆ど知り合いになった。締めはUnivers Zeroかと思うと、ちょっと感慨深い!!!

リシャール・ピナス(Richard Pinhas) がまた来るらしい [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

http://tinymsg.appspot.com/vIj

リシャール・ピナスも日本に来るようになって、リオタールやドゥルーズとの関係もだんだんと明らかになってきた。

僕がピナス(HELDON)を聞き始めたのは高校2年の時だったと思う。その時は、フランス哲学なんて全く興味がなかった。

その後、現代思想にかぶれ、大学のフランス文学科に入ると、そこではドゥルーズは現代哲学の巨人としてビックネームだった。

その時になって、「え、ピナスってドゥルーズの弟子なの!」という情報が音楽関係者からは入ってきたものの、周りの仏文関係者はピナスのことなんざ、全く知らなかった。

「ドゥルーズのもとで博論を書いた」らしい、と音楽関係者からは話を聞いていたが、ドゥルーズ好きを語る日本の大学の先生方もピナスのことは知らなかったし、彼の博論のことも知らなかった。

ギタリストとしてのピナスは僕にとって実在していたが、果たして哲学者ピナスなんてものが実在するのか半信半疑だった。

だが、ピナスが来日した機会に話を聞いてみると、正確には彼の第3課程博士論文の指導教官はリオタールだったのこと。おいおい、リオタールもビックネームだよ!

ドゥルーズはただの友達だったらしい。

というわけで、だんだんとピナスの哲学関係の事情も明らかになってきた。

ところで、去年のこと、キャプテン・トリップのケンさんから電話がかかってきて「ピナスの友達だっていうフランス人が遊びにきているのですが、僕はフランス語が話せないので、来ませんか」と誘われた。行ってみると、そのうちの一人が経済学者とかいう話。

そして、去年の暮れのこと、そのフランス人経済学者からメールがあって、「日本の社会保障制度についての特集号を作る予定なんだけど、論文書かないか」とのこと。快諾したのは良いものの、今、四苦八苦してフランス語の文章を書いている。

何だか分けの分からない広がりを見せているなぁ。

しかし、僕の専門は何だったのだろう?? 一応、マラルメ研究者の筈なのだが!!

ライブのお知らせ [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

友達のブルターニュ人(フランスの西の果、ケルト系)が来日して、ライブをします。 


バンドネオンとアコーディオン弾きです。

皆さん、よろしゅうに 

http://www.philippeollivier.com/ 


Fest deiz終了/リズムの冒険 [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

 フランスの西端、ブルターニュ地方の音楽・ダンス祭Fest deizが、熱狂のうちに終わった。本当に楽しかった。

http://flang.keio.ac.jp/fjh/
http://www31.ocn.ne.jp/~naohito/bretondanse/bretondanse.html

 アコーディオン/バンドネオン奏者のフィリップ・オリヴィエは二週間ほど我が家に滞在した。

http://www.melma.com/backnumber_98839_4139113/

www.philippeollivier.com
www.logellou.com
http://logelloop.logellou.com/

 というわけで、彼とはセッションも出来たし、またいろいろと話すことも出来たので、僕としては非常に楽しかったし、学ぶことも多かった。今日はそのうちの一つについて書いてみたい。

 彼がマルト・ヴァサロとやっているバンドBugel Koarは、今回の来日でQuikionという日本のバンドと共演した。で、その合同練習に僕もつき合ってみることにしたのだ。一応、通訳、という口実で。

 Bugel Koarのアルバムに収められている「Comme nous」という曲を練習していた時のこと。ギターでリズムを刻むQuikionの小熊さんに対し、フィリップは「アルペジオとか、そんな複雑なリズムをつけないで欲しい」と言う。そして「この曲はサン・ヴァンサンという街のロンド(輪舞曲)なんだ。この4拍子のリズムにのって人々が踊る。だから、踊りのステップに合わせたリズムが必要なんだよ」と続ける。

 しかし、そう言われたところで簡単にリズムが見つかるわけではない。リズムとはどうしても自分が普段聞いたり演奏したりしているパターンに基づいてしまう。変化を付けると言ったところで、せいぜい些細なヴァリエーションの域を出ることはない。周りの音に体を委ねれば委ねるほど、自分の体に染込んだリズムが表出し、浮き彫りとなる。自分の知らないリズムは決して刻めない。リズムに関して、我々の体は残酷なまでに我々の意志を裏切ってくれるのだ。

 そこで、フィリップは「じゃあ、このロンドを実際にみんなで踊ってみようか。そうすれば、良いリズムが見つかるかも知れない」と申し出てくれた。で、みんなで踊ってみた。確かに、ステップを踏んで踊りながら感じるリズムは、座ってギターを弾いている時に感じるリズムとは明らかに違っている。

 しかし、如何せん、2、3分踊ったくらいでマスター出来るほど容易いものではない。ブルターニュの人々は子供の時から祭の度に幾度ともなく踊りながら人生を歩んで来ているのであり、そのリズムはしっかり体に染込んでいる。そのロンドのリズムは一見単純であるかに見え、というか、逆に単純であるからこそその微妙なニュアンスは体得するのが極めて難しい、ということになる。

 というわけで、僕も何か踊りを覚えよう、と思い立った。とは言うものの、踊り下手な上に、無精者の僕が果たして三日坊主で終わらずに続けられるかどうか甚だ不安である。奇麗な女性などといったような動機付けが是非とも必要!

恐るべしMAGMA人脈/祝Bugel Koar初来日 [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

 この度、初来日を果たすBugel Koarのマルトを僕に紹介したのは反ネオリベ活動の盟友で経済学者のジャン=フィリップだった。そのジャン=フィリップを僕に紹介してくれたのはあのMAGMAのギタリスト、ジェイムズである。

 去年、ジャン=フィリップ関係の仕事(と一応そうなっている)でパリを訪れた時、ジャン=フィリップが「今日、フィリップ(MAGMA)が参加しているMadomkoってバンドのライヴがあるあるんだけど、マルトが飛び入りでゲスト参加するそうなんだよ。行くんだったらマルトに会ってきたら」と言う。で、フィリップに電話すると、時間があるんだったらリハの時から来ていろよ、と言う。当然、行くことにする。

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このときがマルトと初対面。彼女は来るまで何の曲をやるか知らず、ほとんどぶっつけだったが、まぁ、彼女の持ち歌をバンドが即興で合わせて演奏、という感じだった。

マルトはCDではお洒落な感じでじっくりと歌っていたが、ステージの上ではなかなかの迫力である。地元ブルターニュで絶大な支持を得ているミュージシャンであることが良く分かる。

しばらくして、ジェイムズがライブをやるから来いよと言う。ジャズトリオをやっていると言う。場所はトリトン。もちろん、二つ返事OKする。

このバンド、UP DRIVE TRIOという。サックスのジル Gilles Wolff、ドラムはOne Shotのダニエル、コントラバスを弾いているのはジェイムズだ。さて、サックスをふいているジル、見たことあるなと思っていたら数日前フィリップ(MAGMA)と飲んだくれた時、一緒に一杯やった人だった。

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リハの合間にちょっと一杯やろうと言うから、トリトンのすぐ近くのカフェにダニエルとジェイムズとともに赴く。するとマルトがやって来た。

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マルトとダニエル(トリトンすぐそばのカフェにて)

早速、何か歌えということになる。で、ジャズのスタンダードナンバーAll of meをやることになる。歌詞知らないよ、というマルトに対し、適当にでっち上げろ、とジェイムズ。

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試しに歌っているマルト、ピアノを弾いているのはジェイムズ

いやいや極めてまともなジャズでした。

その日の晩は、ジェイムズやダニエルと一緒に、ジルのうちに泊めてもらった。で、ジルのうちまでトリトンのマスターに車で送ってもらった。彼らと一緒にいたので、僕までミュージシャンだと思われた気配である。


fest noz / fest deiz [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

Fest noz / Fest deizと呼ばれるブルターニュのお祭りを計画しています。特に6/14@慶應日吉キャンパスでのFest deizは入場無料のうえ、クレープやシードルも無料で提供するとのことです。皆様、お誘い合わせの上、是非!

http://flang.keio.ac.jp/fjh/
http://www.ifjtokyo.or.jp/agenda/evenement.php?evt_id=964

マルトとノルエン@Fest Noz [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

まぁ、彼女たちはこの6月に初来日を果たすわけだが、こうやって2人でアカペラで歌って盛り上げてしまうわけだから、大したものだと思う。

これは去年の3月、ParisのCachenでのFest Noz。

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DAFT PUNK打ち上げ後日談 [フランス音楽事情(MAGMA、ZAO等を中心に)]

 久々の更新である。とある偉い人(くれぐれも名前を明かしてはいけないと言われている)から特別任務を拝命して、この三ヶ月それに掛り切りだったのだ。

 さて、昨年の12月、友人のジャン=フィリップに連れられてDaft Punk日本公演の打ち上げに行ってきたという話は既にはした(http://kuroki.blog.so-net.ne.jp/2008-01-02)。その後、1月の終わりと3月の中旬にも、ジャン=フィリップは日本に来ていた。仕事とはいえ、よっぽど日本が好きと見える。次は6月になるらしい。

 で、いつものように飲んだくれていて、ふと、例の打ち上げの時の話になった。確か、ジャン=フィリップにギ・マニュエルを紹介されて、他愛もないことを話していた時のことだったと思う。とある日本人ミュージシャンがまったくもって流暢な英語でギ・マニュエルに話しかけてきた。まぁ、今日のライヴは素晴らしかった、とかそういう話である。ここまでは微笑ましい話ではあろう。ところが、そのミュージシャン氏は日本人聴衆の悪口を語り出したのだ。日本の聴衆はとても質が悪くて冷めているのに、今日の聴衆はすごく盛り上がった、これはあなた方の演奏が素晴らしかったからだ、と。僕は少し意地悪になり、無理矢理会話に割り込んで、ギ・マニュエルにはフランス語で、ミュージシャン氏には日本語で(意地でも英語は使わん!)こうまくしたてた。

「MAGMAというフランスのバンドが来たとき、僕は通訳をしていたのだけれど、聴衆の反応が大変素晴らしく、彼らは、日本のファンは素晴らしいと感銘を受けていましたよ。聴衆は素晴らしい演奏をすれば盛り上がるし、そうでなければ反応しない、って、当たり前のことですよね。」

 ジャン=フィリップによればギ・マニュエルはそのミュージシャン氏の日本批判を聞いて困惑していたそうだ。何故ならば、彼らは日本が大好きだからである。だから、僕が介入して日本批判の話題を切ったのでギ・マニュエルはほっとしたのだ、とジャン=フィリップは解説する。

 あのね、と僕はジャン=フィリップに答えてみる。

「外国語が堪能な学者とかアーティストの中にはね、安易にそんな日本批判を口走ってしまう人が割合いるもんなんだよ。気持ちは分からないでもないんだけどさ、でも、そういう時、僕は少々意地悪になるんだ。」

すると、ジャン=フィリップは満足げにこう切り返す。

「そうだよ、あそこで日本の聴衆を擁護したお前は正しいよ。そういうお前をオレは誇りに思う。」

なぁ、おい、ジャン=フィリップ、日本人のオレが日本を弁護して、フランス人のお前に誇りに思われるなんて、少々、不思議な気分だよ。でもさ、そんなお前を十分オレも誇りに思うよ。
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